先取り学習が出来る唯一の大手!公文式のメリットデメリットについて解説します

公文式

 現在幼稚園や小学生中学年くらいまでのお子さんをお持ちの皆さま。お子さんの進路についてどうお考えでしょうか。中学受験は要らないけれど、地域の実績のある公立高校には何とか入って、そのまま大学まで行ってくれれば…くらいぼんやり考えている方も多いのではないでしょうか。ネットで調べても、鼻息荒く私立の小学校や中学校受験を進める塾やレビューが多く、そこまでは要らないんだけどな、というちょうどいいところの意見があまりないように思います。

 ウチも同じく中学受験はさせないけど、でも中学で困らない程度に勉強する癖や知識を身に着けておいて欲しい…なんて欲張りな事を考え、公文に通わせています。万人に受けるものではありませんが、刺さる家庭には刺さる、そんな塾だと思っています。

公文式ってなに?特徴は?

 公文式は、1955年に大阪府の高校教師であった公文公さんが始めた学習指導方法です。基本的には算数(数学)・国語・英語の3科目で、週2回通学し、独自の学習プリントを通じて学んでいく形です。

 一番の特徴は、学年にとらわれずに個人の学習進度が決まるというもの。因数分解を解く幼稚園児もいれば、引き算のひっ算をする小学5年生もいるわけです。言い方を変えれば、幾らでも学年を飛び越えて先に進むことが出来るし、その逆に躓きやすいところへ立ち戻って学びなおせるといったものですね。

 私は公文式の真髄は算数・数学にありと考えていますので、今後算数・数学についての話がメインになります。

公文式のメリット

  • 先取り学習
  • つまづき箇所に立ち返りやすい
  • 進度が見える化されモチベーションに繋がる
  • 全国に教室が多く、時間に融通が利く
  • 学費が比較的リーズナブル

・先取り学習
・つまづき箇所に立ち返りやすい
・進度が見える化されモチベーションに繋がる

 特徴で述べたそのままですね。私も20年以上前に通っていましたが、その時も数学は3学年先を先取り学習していました。小学5年生のときに連立方程式(中2相当)を、小学6年生のときに因数分解(中3相当)を解いていた形です。

 小学校の算数の教科書を読むと、カラフルで読みやすく、写真や図もたくさんあって判りやすいのですが、計算問題が少ないように思います。勿論学校では宿題として計算ドリルやその他プリントが用意されますが、問題のバリエーションも少なく量として足りているかどうかは疑問です。学校で習って、なんとなく宿題も解いて判った気になったところで、もう次の単元にいってしまうような印象です。

 それを補うのが公文式です。なんたって公文式の算数教材は計算に特化しており、小学校1年~6年生の6年分の計算全てをA教材~F教材の1,200枚の学習プリントで学ぶことになります(A教材200枚、B教材200枚…F教材200枚)。週に10枚~15枚、教室と家で学習することになります。

 そして、この1,200枚は一度しか学習しないのではなく、間違えがあれば繰り返して学習することになります。割り算のひっ算で躓きやすいのなら、そこを集中的に。また、ひっ算の中でも何処で躓くかを見極め、場合によっては掛け算や引き算に少し立ち返ったり。その辺りを先生が見極めて、時には素早く、また時には少し戻りながら、少しずつ学習していきます。3カ月毎に「どこまで進んだよ」がわかるようなフィードバックもあり、親としても「この3カ月はよく頑張って進んだね」や「この3カ月はあまり進まなかったけど、その分苦手な繰り下がりが出来るようになったね」という形で子供を労えますね。

・全国教室が多く、時間に融通が利く

 教室数は日本全国に15,600あり、一つの小学校区に複数あるのも普通です。また、普通の塾とは違い自主学習に重きを置いているので、何時にきて何時に帰るという決まりがないんですね。親が送り迎えする場合でも都合がつきやすいですし、公文に子供を預けている間に夕飯の買い物を済ませ、学習終わった子供を迎えて帰るというのも可能です。

・学費が(比較的)リーズナブル

 学費は小学生1科目7,150円(東京神奈川以外) or 7,700円(東京神奈川のみ)です。後述しますが、3科目とることは稀ですし、算数だけなら兄弟姉妹2名通わせても15,000円程度と他の塾と比べても負担は小さいと思います。

公文式のデメリット

  • 算数は計算に偏ってしまう
  • 算数以外はそれほどでも…
  • 先生や教室との相性がある
  • 学校のテスト対策にはならない
  • 中学校以降は優先度低い

・算数は計算に偏ってしまう

 偏ってしまうと書きましたが、計算以外の問題は殆どありません(たまに文章題がありますが…)。つまり、時計や図形、重さや長さといった内容は全くありません。よって、「ウチの子は2学年先の算数をやってるから計算問題楽勝なんだけど、デシリットルや時計がサッパリ…」みたいな例が出てきます。これについては、他の問題集で補うとか、親が一緒に見てあげた方がいいですね。

・算数以外はそれほどでも…

 公文は算数・数学、国語、英語の3教科あります。小学校低学年くらいまでなら国語もいいのですが、プリントが小さいこともあり長文を読ませられないので、大きくなるにつれ国語は不要であるケースもあります。

 英語も正直要らないというか、他の選択肢を考えてもいいかなという感じです。あくまでも公文の先生は公文の先生であって、英語のプロではありません。算数を教えてくれるのはいいけど、英語はもっといい方法があるのでは?

・先生や教室との相性がある

 小学校の最寄りの教室は、もちろん同じ小学校の子が多く通っています。知っている顔が多く通いやすい反面、半分遊びになってしまったり、親同士が子供の進度をめぐってトラブルになったりという問題もあります。ただし、公文の教室は15,600あることから、他の教室に変更するという手があるのはありがたいですね。 

・学校のテスト対策にはならない
・中学校以降は優先度低い

 公文に通う理由として、「学校での成績を上げるため」は全く当てはまりません。机の前に座る癖を付けるとか、計算だけでも得意になってほしいとか、周りの子が塾に通ってるしウチも一つくらい…だったらいいのですが。

 これと似るのですが、中学校以降になると数学以外も難しくなってきており、数学先取のために他が犠牲になり得るデメリットも出てきます。中学生になったら、別の塾に替えてもいいかもしれませんね。

ぶっちゃけ必要?

 我が家では、「机の前に座る癖をつける」ために幼稚園の年中から公文に通わせていました。最初は鉛筆を持って線を書く練習から、いつのまにか数字を覚え、ひっ算まで出来るようになり、今は3学年先の中学生の内容を解いています。当初の目的から、今では「計算を先取りして学ぶことで、少なくとも計算だけは得意になってほしい」「中学校3年生までの内容を小学校6年生までで終えて、中学生になったら難しくなる他教科に時間を割けるようにしたい」という思いに変わっています。父親である私も、小学校6年生で中学校3年生までの数学の学習を終え、高校受験までは数学は得意科目になり全く苦労しませんでした。同じようになってほしいというのは我が儘ですが、少しでも苦労しないでほしいと思います。

 ということで、公文式、特に算数は「机の前に座る癖をつける」「計算は得意になってほしい」というような思いをもつご家庭にはお勧めします。中学受験を考えている場合には他の選択肢があるでしょうが、そうでない場合は算数の学習をお勧めします。無料体験会も定期的に行われており、参加してみては如何でしょうか。

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